アスリート管理栄養士が選ぶ

アルコール・お酒はゼロカロリー?アスリートや運動・筋トレをする人にとって、アルコールやお酒はどんな影響があるのかを解説するぞ

この記事では、アスリートや運動をする人、筋トレをしている人にとって、お酒、アルコールがどんな影響を及ぼすのか、アスリート系管理栄養士が解説します。

こんにちは

アスリート系変態管理栄養士のDANです

今回は

アスリート、運動や筋トレをする人にとって

お酒、アルコールはどんな影響を及ぼすのか

について解説します

アスリートや運動や筋トレをしている方の中には

お酒を飲んでいる方もいらっしゃるでしょう

もちろんプロアスリートだって飲んでいます

しかし、その方の中には

お酒、アルコールに関する間違った見解を持っていたり

パフォーマンスへの影響がどれくらいあるのかについて

知らない方も多いと思います

今回は、アスリートや運動・筋トレをしている人に向けて

お酒、アルコールはこんな影響があるんだよ

という事について解説していきます

お酒、アルコールはゼロカロリー??

ここでいうエネルギーもカロリーの事を指してます

そもそもお酒、アルコールは

エチルアルコールや、無水エタノールの事で

栄養学的には

純度100%のアルコール1gあたり

7kcalあります

よくある勘違いが

アルコールにカロリーはない

という事ですが

アルコールは炭素から成る物質で

エネルギーの素になります

10%のアルコール飲料を500ml飲むとしたら

単純計算で350kcalになります

しかしこれらが全てエネルギーとして利用されるのではなく

一部は臓器を通してそのまま排出されます

アルコールは体内でどんな風に利用されているのか

ここは別に時間ない人は飛ばしても大丈夫な内容です笑

アルコールを摂取してから

どのようにして体内で利用され、排出されるのかについて

解説していきます

アルコールは体内に入ると

15~25%は胃で吸収されて、

残りは小腸で吸収されます

吸収された後の約10%は

腎臓や肺を通して、直接排出されます

アルコールは構造的にOH-を含んでいるので

炭水化物と似ていますが

アルコールは代謝の過程で、直接アセチルCOAに変換される為

ブドウ糖などの炭水化物由来の糖は、解糖系によって

アセチルCOAという、エネルギーの材料の1つに

変換されます

ブドウ糖といったグルコース、グリコーゲンとは異なって

解糖系という代謝サイクルでは処理されません

つまり、アルコールはグルコースを作る素にはなりません

この点では、アルコールはむしろ脂質に近いものでは

ないでしょうか

お酒、アルコールの代謝のされ方は、

血中のアルコール濃度によって異なることも興味深い点です

血中濃度が低い時

アルコールデヒドロゲナーゼという

アルコールを分解する酵素が働いて

ニコチンアミノアデニンジヌクレオチド(NAD)と反応して

アセトアルデヒドとNADHを生成します

アセトアルデヒドは、体内にとっての毒だと考えてもらえたら

分かりやすいでしょう

NADHは、体内のエネルギーを作り出す為の材料の一種です

アセトアルデヒドは、エネルギーの素になるアセチルCoAに変換されて

それと共により多くのエネルギーの素となるNADHを得ます

まとめると、血中濃度が低い場合は、

アルコールを摂取する事により

体内のエネルギー合成に利用されます

血中濃度が高い時

逆にアルコール濃度が高い場合です

この場合は、アルコール分解酵素が

全てのアルコールをアセトアルデヒドに代謝できなくなります

すると、

今までアルコールを代謝していた

アルコールデヒドロゲナーゼ系に変わって

ミクロソームエタノール酸化系(MEOS)と呼ばれる

代謝経路が活発になります

MEOSは通常、肝臓において

薬剤などの、外来物質を代謝する為の経路です

アルコールデヒドロゲナーゼ系でアルコールの許容量を越すと

アルコールを薬と同じような外来物質とみなします

アルコール過剰摂取において

MEOSの厄介なところが2つあります

1つは、アルコール耐性がついてしまう事です

長期間アルコールを摂取すると、

それを効率よく代謝しようと働きます

一見、お酒が強くなるじゃんって感じる方もいらっしゃると

思いますが

アルコール過剰摂取による悪影響を考えたら

デメリットでしかないですね

もう1つは、

アルコール摂取によってエネルギー獲得は期待できない

という事です

前のアルコールデヒドロゲナーゼにおいては、

エネルギーを獲得できる代謝経路だったのに対して

MEOSは

アルコールを摂取しただけエネルギーを獲得できるかというと

そうではありません

MEOSを回す時に利用するエネルギー通貨は

NADHと似ている

NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオシドリン酸)という物質です

さらになぜか

せっかくMEOSで獲得したエネルギーを

NADPHをNADHへ変換する為のエネルギーに使ってしまう為

一見アルコールによるエネルギー獲得ができたように見えますが

ここでエネルギーを相殺しているのです

これがアルコールによって、エネルギー獲得が期待できない理由です

アスリートや運動・筋トレをする人にとってアルコールはどんな影響がある?

基本的に、アルコールの摂取が

アスリートや運動・筋トレする人にとってメリットがある点は

リラックス効果がある事や

適度な摂取による健康効果

くらいのものと考えていた方が良いかもしれません

アルコールが大抵のスポーツにおいて

パフォーマンスを発揮する効果がある事は立証されていませんし

むしろパフォーマンス下げる可能性が高いでしょう

アルコールの摂取によって

筋肉の分解やホルモン分泌に影響があるレビューもあります

https://nutritionandmetabolism.biomedcentral.com/articles/10.1186/1743-7075-11-26

アルコール摂取によって、筋肥大に悪影響がある事が明らかだという結論を述べてるレビューです

https://regenmedres.biomedcentral.com/articles/10.1186/2050-490X-1-2

慢性的なアルコール摂取が、筋トレによって損傷した筋肉の回復を遅らせるというレビューです

この記事にも、アスリートや運動、筋トレをする人にとっての

アルコール摂取についてまとめています

アスリートや運動・筋トレをする人がビールやワインといったアルコール・お酒を飲む事のメリットを考えてみた

まとめ

今回は、アスリートや運動、筋トレする人にとって

アルコール、お酒がどんな影響があるのかについて

まとめました

•お酒、アルコールはゼロカロリーではなく7kcal/1g

•血中アルコール濃度が低い時のアルコール摂取は、エネルギーになり得る

•血中アルコール濃度が高い時のアルコール摂取によるエネルギー獲得は期待できない

•アスリートにおける、お酒、アルコールによるパフォーマンス向上はほとんど立証されていない。むしろパフォーマンス低下の懸念がある。

•アルコール、お酒の唯一のメリットは、リラックス効果や一定条件の摂取における、健康効果が期待できる事

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

参考 Sports exercise Nutrition Second edition
Lippincott Williams & Wilkins